歯周病治療
歯を支える土台を守り、生涯自分の歯で噛むために
「ブラッシングの際に歯ぐきから血が出る」
「朝起きた時に口の中がネバネバする」
「歯ぐきが下がって歯が長く伸びてきた気がする」
このような症状がある場合、すでに歯周病が始まっている可能性があります。
当院では、客観的な数値に基づく精密な歯周病検査を行い、原因となる歯石の除去(スケーリング)から、必要に応じた歯周外科処置、そして治療後の定期メインテナンスまで、一貫したサポートをご提供いたします。
このような症状はありませんか?(歯周病のセルフチェック)
以下の項目に当てはまるものがある場合、歯周病のサインである可能性があります。
放置せずに早期の受診をお勧めいたします。
歯みがきの際、ハブラシに血がつく、またはすすいだ水に血が混ざる
歯ぐきが赤く腫れている、またはブヨブヨしている
朝起きたとき、口の中がネバついて不快感がある
口臭を指摘された、あるいは自分で息のニオイが気になる
歯ぐきが下がって、歯と歯の間に隙間ができたり、歯が長く見える
硬いものを噛むと歯ぐきに違和感や痛みがある
歯が浮いているような感覚がある
歯がグラグラ動く気がする
一つでも該当する症状がある場合は、歯周病が進行している危険性があります。
早めに歯科医院で検査を受け、現状を把握することが大切です。
歯周病とは?発症のメカニズムと全身への影響
歯周病は、歯の表面に付着する「歯垢(プラーク)」の中に潜む歯周病細菌によって引き起こされる感染症です。
歯周病が進行するメカニズム
プラーク(歯垢)の蓄積
毎日の歯みがきで除去しきれなかった食べカスなどを栄養源にして、細菌が繁殖し「プラーク」を形成します。
歯石への変化
プラークが唾液中の成分と結合し、約2〜3日で固い「歯石」へと変化します。
歯石の表面はザラザラしているため、さらにプラークが付着しやすくなります。
炎症の発生と拡大
細菌が排出する毒素によって歯ぐきに炎症が起き(歯肉炎)、放置すると歯ぐきと歯の間の溝(歯周ポケット)が深くなっていきます。
歯槽骨の破壊
深くなった歯周ポケットの奥深くに細菌が侵入し、歯を支えている骨(歯槽骨)を少しずつ溶かしていきます(歯周炎)。
骨が溶けると歯を支えきれなくなり、最終的に歯が抜け落ちます。
歯周病と全身疾患の深い関係
近年の医学研究において、歯周病はお口の中だけの問題にとどまらず、全身の様々な健康状態に影響を与えることが明らかになっています。
糖尿病
歯周病と糖尿病は相互に悪影響を及ぼし合います。
歯周病の炎症物質が血液中に入ると、インスリンの働きを阻害して血糖コントロールを悪化させます。
歯周病治療を行うことで、血糖値が改善される事例が多く報告されています。
心疾患・脳血管障害
歯周病細菌が血管内に侵入すると、動脈硬化を誘導する物質が分泌され、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高める要因となります。
誤嚥性肺炎
高齢の方や要介護の方において、唾液中の歯周病細菌が誤って気管に入ることで肺に炎症を引き起こす危険性があります。
早産・低体重児出産
妊娠中の女性が重度の歯周病にかかっている場合、歯周病の炎症物質が陣痛を促す物質と似ているため、早産や低体重児出産の確率が高まるとされています。
お口の歯周病ケアを行うことは、全身の健康と寿命を守るためにも極めて重要です。
歯周病の進行段階別症状と治療内容
歯周病は進行度に応じて「歯肉炎」「軽度歯周炎」「中等度歯周炎」「重度歯周炎」の4段階に分けられます。
当院では各段階に適した処置を行います。
1. 歯肉炎(初期状態)
炎症が歯ぐき(歯肉)のみに留まっている状態です。歯を支える骨(歯槽骨)の吸収(破壊)はまだ始まっていません。
歯みがきの際に出血することがありますが、痛みはありません。歯ぐきが少し赤く腫れることがあります。
治療内容
歯科衛生士によるブラッシング指導(TBI)を実施し、適切なホームケアを習得していただきます。
超音波スケーラーを用いたスケーリングで歯表面の歯石を取り除くことで、健全な状態へ回復させることができます。
2. 軽度歯周炎
歯周ポケットの深さが「3〜4mm」程度になり、炎症がアゴの骨の表面まで及び始めた状態です。
歯みがき時の出血に加え、歯ぐきの腫れや朝の口のネバつきが顕著になります。水がしみるケースもあります。
治療内容
スケーリング(歯石除去)を徹底して行い、歯周ポケット内の細菌を減らします。
毎日のセルフケアの改善と専門的なクリーニングを組み合わせることで進行を食い止めます。
3. 中等度歯周炎
歯周ポケットの深さが「4〜6mm」となり、アゴの骨が全体の半分近くまで溶かされた状態です。
歯ぐきの退縮(下がる)が進んで歯が長く見えたり、歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなります。
口臭が強くなり、硬いものを噛むと歯が揺れる感覚が出ます。
治療内容
歯ぐきの奥深くに付着した歯石を取り除く「SRP(スケーリング・ルートプレーニング)」を行います。
麻酔を使用して、歯根表面の滑らかな状態を取り戻し、細菌が付着しにくい環境を作ります。
4. 重度歯周炎
歯周ポケットの深さが「6mm以上」に達し、アゴの骨が半分以上溶けて歯を固定できなくなっている状態です。
歯が大きくグラグラと動き、強い痛みや噛みにくさから食事に支障が出ます。
歯ぐきから膿が出たり、激しい口臭を伴うことがあります。
治療内容
SRPのみでは細菌の除去が困難な場合、歯周外科手術(フラップ手術など)を検討します。
保存が極めて困難と診断された場合は、近隣の健全な歯を守るために抜歯を選択し、義歯やインプラント等で補う計画を立てます。
海野歯科クリニックの歯周病治療の流れ
当院では、画一的な処置を行うのではなく、段階を踏んだ丁寧な診療ステップを実施しています。
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- STEP 1検査・診断
客観的なデータに基づき、お口の歯周病の進行度合いを精密に測定します。
・歯周ポケット探査(プロービング)
プローブと呼ばれる細い器具を用いて、歯と歯ぐきの間の溝の深さをミリ単位で測定します。
・出血の有無の記録
探査時の出血は、現在進行形で炎症が起きていることを示す指標です。
・歯の動揺度検査
歯が前後・左右・上下にどの程度グラついているかを測定します。
・レントゲン検査
パノラマレントゲン画像を用いて、目に見えない歯槽骨(アゴの骨)の吸収程度を確認します。
・プラーク付着率の測定(PCR)
歯の表面にどのくらい歯垢が残っているかを染色液等で数値化します。
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- STEP 2カウンセリング
- 検査結果をモニターや分かりやすい資料を用いてご説明します。現在の歯周ポケットの深さや骨の状態を患者さまご自身に把握していただき、これから行う治療の必要性と目標を共有します。
また、患者さまの日常の生活習慣(喫煙の有無、食生活、お仕事の忙しさなど)、過去の歯科治療に対する不安、ご希望の通院スタイルなどを丁寧にお伺いします。
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- STEP 3治療(歯周初期治療)
治療の基本は、炎症の原因である「細菌(プラーク・歯石)」を物理的に取り除くことです。
・スケーリング(歯石除去)
専用の超音波スケーラーや手用器具を使用し、歯の表面や歯ぐきの境界部分に付着した固い歯石を綺麗に除去します。
・SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
歯周ポケットの深い位置にある歯石に対しては、局所麻酔を施した上で特殊な器具を挿入し、根の表面をツルツルに磨き上げます。
・適切なブラッシング指導
歯科医院で歯石を取っても、日常の歯みがきが不十分であればすぐに細菌が再繁殖します。
患者さまのお口の形に合わせたハブラシの持ち方、当て方、フロスや歯間ブラシの適切な使用法を丁寧に指導します。
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- STEP 4再評価検査
- 基本治療(スケーリングやSRP、セルフケアの改善)を終えた後、一定期間をおいて再び歯周ポケットの深さや出血の有無を検査します。
最初に行った検査結果と数値を比較し、炎症が改善しているか、歯周ポケットが浅くなっているかを客観的に評価します。
数値が改善していれば、定期的なメインテナンス(STEP 6)へ移行します。
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- STEP 5歯周外科治療(重度の場合)
再評価検査において、基本治療だけでは歯周ポケットの深さが改善せず、奥深くに歯石が残存している場合は、外科的なアプローチをご提案します。
フラップ手術(歯肉剥離掻爬手術)
歯ぐきを局所麻酔下で切開して開き、肉眼で直接確認しながら歯根の奥深くにこびりついた歯石や感染組織を確実に取り除きます。
処置後に歯ぐきを縫合して戻します。
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- STEP 6メインテナンス(定期管理)
- 歯周病治療において最も重要なステップが「メインテナンス」です。
歯周病は治療を行って症状が落ち着いた後でも、日々のセルフケアの乱れや定期ケアの中断により簡単に再発する特徴を持っています。
当院では3ヶ月〜半年に1回のペースで定期検診へお越しいただき、ご自宅では落としきれない歯周ポケット内のバイオフィルム(細菌の膜)や歯石を除去します。
定期通院により、お口の健康な状態を長期にわたって維持できます。
歯周病治療にかかる費用の目安
当院の歯周病治療は、原則として公的医療保険が適用されます。分かりやすい料金体系で安心して受診していただけるよう配慮しています。
※以下の金額は、保険診療「3割負担」の場合の自己負担額の目安です。診療内容や部位数により多少の前後が生じます。
治療区分・工程 |
費用目安(3割負担時) |
内容・詳細 |
|---|---|---|
初診・歯周病検査・診断 |
約 ¥3,000 前後 |
初診料、レントゲン撮影(パノラマ)、歯周ポケット検査、診査診断の合計目安 |
歯周初期治療(スケーリング) |
¥1,000 〜 ¥3,000 / 回 |
全体またはブロックごとの歯石除去、ブラッシング指導を含む1回あたりの費用 |
SRP(深部の歯石除去・麻酔下) |
¥1,500 〜 ¥3,000 / 回 |
麻酔を使用し、歯周ポケット奥深くの歯石を取り除く処置(数回に分けて実施) |
再評価検査 |
約 ¥1,000 前後 |
処置後の改善度合いを測定・評価する検査 |
フラップ手術(歯周外科) |
約 ¥2,500 〜 / 1歯単位 |
麻酔下で歯ぐきを切開し、深部の感染組織を取り除く外科処置 |
定期メインテナンス(クリーニング) |
約 ¥2,500 〜 ¥3,500 / 回 |
治療完了後の定期検診、全体のクリーニング、PMTC、経過観察 |
※初診料、再診料、レントゲン代、処方せん料などが別途加算されます。
よくあるご質問(Q&A)
- Q. 歯周病は完全に治すことができますか?
- A. 歯周病によって一度溶けてしまったアゴの骨や破壊された組織を、元の完全な状態に復元させることは非常に困難です。
しかし、治療によって原因菌を取り除き、炎症を抑えることで「病気の進行を止め、安定した状態を保つ」ことは十分に可能です。当院では進行を食い止め、これ以上歯を失わない状態を目指します。 - Q. 歯石を取る治療は痛いですか?
- A. 歯ぐきの表面に付着した歯石を取るスケーリングでは、強い痛みを伴うことは通常ありません。
ただし、歯ぐきに炎症がある場合や、歯周ポケットの深い位置にある歯石を取る場合(SRP)は、器具が触れることでしみたり痛みを感じたりすることがあります。当院では必要に応じて局所麻酔を行いますので、痛みを感じる際は気兼ねなくお伝えください。 - Q. 毎日ちゃんと歯をみがいているのに、なぜ歯周病になるのですか?
- A. 適切な道具の選択と正しく磨く技術が伴っていない場合、自己流の歯みがきでは歯並びの悪い部分や歯と歯の隙間にプラークが残ってしまいます。
また、噛み合わせの不均衡や喫煙、ストレス、全身疾患などの要因も歯周病の発症や進行を加速させます。当院では患者さま一人ひとりの「みがき残しの癖」を分析し、効率的な磨き方をアドバイスいたします。
西中島南方で一生涯自分の歯で噛み続けるために
歯周病治療は、患者さまと歯科医院が協力して進める共同作業です。
歯科医院での専門的なケア(プロフェッショナルケア)と、患者さまがご自宅で行う毎日の正しい歯みがき(セルフケア)の両輪が揃って初めて、良好な治療結果が得られます。
海野歯科クリニックは、西中島南方駅徒歩1分という通いやすい立地において、時間通りのスムーズな診療と丁寧なカウンセリングを実施しています。
お忙しい日々の中でも、無理なく通院を継続していただける環境を整えております。
「最近、歯ぐきの状態が気になっている」
「何年も歯医者でお口の掃除をしていない」
どのようなきっかけでも構いません。
皆様の大切な歯を1本でも多く残すため、誠意を持ってサポートいたします。お気軽にご相談ください。